不動産収支管理

投資家タイプ別の儲け~その2

前回の記事で、不動産投資家タイプのうちサラリーマン投資家の儲けの考え方について整理しました。(前回記事「投資家タイプ別の儲け~その1」

今回は、サラリーマン以外の投資家タイプについてまとめます。

経営者投資家(超高属性) 

経営者など年収2,000万以上(目安)で、投資目的がサラリーマンと異なります。減価償却による本業収入の相殺、相続対策、資産を減らさないことが投資目的となってきます。私自身がこの属性ではないため、あくまで推し量ることしかできませんが、想像しながら整理してみます。

まず、3.投資対効果を重視していないものと思います。
減価償却、資産を減らさないこと、相続対策など、そもそも投資というよりは節税的視点が強く、投資効率をそれほど重視していないものと思われます。ただし、経営者として損得勘定にはしっかりとされており、ただ単に赤字であればよい、という単純なものではなく、簿価と実体価格の差をうまく活かして節税目的を達成しているものと思います。

そのため、1.フローもそれほど重視せず、手出しがあったとしても大きな問題にならないと思います。ただし、2.ストックは気にしており、利回りが低くても価値の高い資産を取得したい等の思いがあると思います。

また、物件管理については管理会社任せになる傾向があるように思います。私も資産家の方から物件を購入したことがあるのですが、かなりの額を管理会社に搾取されている状況でした(購入後に是正し、管理会社を教育しなおすのに苦労しました)。気を緩めずに管理をしっかりとすることがポイントですね。

また、節税目的での減価償却についてもしっかりと考える必要があります。不動産業者の謳い文句を鵜呑みにしてはいけません。保有期間中の減価償却費用が多いということは、売却時の簿価が低くなり、その分、簿価上の売却利益が大きくなります。単純に減価償却が大きい方がいいわけではなく、保有期間中の所得税率と売却時の譲渡所得税率のどちらが有利であるのかをしっかりと考えなければなりません。(これはサラリーマン投資家も同じですね)

経営者投資家(超高属性)の特徴/重点ポイント

1. フロー

・利回が低くても資産性が高ければ問題ない
・節税目的が達成できれば問題ない

2. ストック

・簿価上の資産減少(減価償却)と実体価格の減少バランスが重要

3. 投資対効果

・それほど重視しない
・資産を減らさないことが主目的


相続者タイプ

相続・譲渡により不動産物件を取得した投資家タイプです。
こちらも私自身経験がないので、過去に情報を得られたものからの想像です。

まず第一に「投資」という概念がないと思われます。
自ら身銭を出して投資したわけではなく、ある時、突然に資産を取得しています。投資、リターン、リスク等とは無縁になりがちです。

3.投資対効果という視点で正確に論ずるならば、相続・譲渡に要した費用、つまり相続税・譲渡税を初期投資額とみなすところからでしょうか。資産であれ負債であれ、相続する権利があれば、相続する/しないの選択はできます。相続時に、相続税とそこから得られるリターンを考え、相続税に見合わないのであれば相続を放棄する、というのも選択肢かもしれませんが、そういった判断をしている人は少ないのでは、と思います。(現金その他資産も含めてトータルで考えないといけないですし)

1.フローについても、ただ、相続・譲渡したときにこれだけのCFがある、という事実を受け入れるところから始めるので、これに良い/悪いもありません。今後安定的に引き継いだCFが入ってくればよいと考えるものと思われます。

2.ストックについては、負債の相続度合いによるかと思います。
資産だけでなく、借金も相続している場合には、きっちりと資産価値の評価を行う必要があります。この借金部分を嫌って物件売却に走る相続人も多いのではと思います。

総じて、ほったらかしにしていたら現金が入ってくる、という考えのもと、管理面が緩くなる傾向はあると思います。多少緩くても、即ノックアウト(持ち出し・破産)にはならないためです。ただし、大規模な修繕等、多額のキャッシュアウトが出る段階に至って、正しい判断ができるかどうかがポイントです。そもそもどのような基準でキャッシュアウトの判定をすればよいのか、そこからが問題になります。

相続者の特徴/重点ポイント

1. フロー

・一定の現金が入ってくればそれでよい

2. ストック

・負債も相続している場合にはストックバランスの確認は重要

3. 投資対効果

・投資という概念が基本的にない

 



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